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この度、斉藤スタッドよりオープン馬の全妹が提供される運びとなった。
募集本馬タレント19の全姉ブリトマルティスは、パールS勝ちなどJRAで4勝を挙げた活躍馬。重賞のマーメイドSでも武豊騎手を背に4着するなど芝の2000m前後の距離を中心に結果を残した。
「アマートベンの仔は、4番仔のブリトマルティス以降、産まれてくるのは皆牡馬で跡取りとなる牝馬が全然産まれなかったんです。そうした中、本馬はようやく誕生した待望の牝馬ですから、妻の助言もあって引退後は確実に牧場へ戻ってくるクラブへと提供させていただいた次第です」と、斉藤スタッド代表の斉藤雅宣さんが提供の経緯について話してくれた。
父のスペシャルウィークは女傑ブエナビスタをはじめ数々の活躍馬を世に送り出したサンデーサイレンス系種牡馬。年齢的にも15歳と種牡馬として円熟期を迎えた感はあるが、今年も産駒ウインフルブルームが皐月賞で3着した他、メイショウノーベルが2連勝でOP入りを決めるなど、まだまだ元気いっぱいだ。本馬は斉藤さんがブリトマルティスをイメージして、牝馬が産まれることを願って種付けして誕生した、斉藤さんにとっては『掌中の玉』のような存在だ。
「産まれた時から骨が太くて、順調のひと言です。ブリトマルティスは430〜440キロくらいで競馬をしましたが、その姉よりも腹袋がしっかりしており一回りは大きくなりそうですね。そして気の強いところはお母さんそっくりです。放牧地を駆け回る様は見ていて頼もしく感じますよ。矢作芳人調教師も非常に褒めてくれていますし、成績の出ている限りはどんどんと競馬に使ってもらうつもりです」と斉藤さん。その目尻は自然と下がり、表情もとても嬉しそうだ。そして、まるで自らの存在を主張するようなタレント19の嘶きが、高らかに鳴る進軍ラッパのように聞こえた。